オントロジー (ontology) は、ある領域の概念と、概念どうしの関係を、機械にも扱える形で定義した知識の構造 です。
もとは哲学の 存在論 を指す言葉で、IT では 知識をどう表現するか の枠組みとして使われます。
まず押さえたいポイント
- 単なる分類 (親子関係) にとどまらず、
概念どうしの意味的な関係を表す - 「A は B の一種」「A は B を持つ」「A は C で作られる」といった関係を定義できる
- 機械が意味を解釈して推論できるようにすることを狙う
タクソノミーとの違い
タクソノミー は主に 上位・下位 (親子) の階層を表す分類です。
オントロジーはそこからさらに踏み込み、さまざまな種類の関係 まで定義します。分類だけ ならタクソノミー、関係や意味まで構造化する ならオントロジー、と考えると区別しやすいです。タクソノミーはオントロジーの一部 (骨組み) とも言えます。
簡単な例
猫 という概念に対して、タクソノミーは「動物 > 哺乳類 > 猫」という上下関係を表すだけです。
オントロジーなら、「猫は動物の一種」「猫は尻尾を持つ」「猫は魚を食べる」のように、一種 持つ 食べる といった種類の違う関係を併せて表現できます。これにより、機械が 尻尾を持つ動物は? のような問いに答えられるようになります。
どこで使われるか
- セマンティック Web や知識グラフ (検索や質問応答の高度化)
- 医療や法律など、専門知識を厳密に表現したい分野
- AI が用語の意味や関係をたどって推論する場面
ただし、関係を細かく定義するほど作成と保守のコストは上がります。どこまで厳密に表現するかは、用途に見合うかで判断します。詳しい位置づけは タクソノミーとは?分類体系の意味とWeb・WordPressでの使われ方、フォークソノミーとの違い で、分類体系との違いを整理しています。