用語集 最終更新 2026.08.21

デジタル証明書

デジタル証明書は、公開鍵が誰のものかを、信頼できる第三者の署名つきで示す電子文書です。 公開鍵暗号だけでは「この公開鍵は本当にそのドメイン・その組織のものか」が分からないため、その橋渡しを認証局CA)の署名で行います。いわゆる「SSL証明書」はこの一種です。

発行の流れ

  1. 申請者が鍵ペアを作り、公開鍵と申請情報から CSR(証明書署名要求)を作る
  2. CA がドメインの支配権などを検証する(DV。組織実在まで見るのが OV/EV)
  3. CA が署名した証明書が発行される

検証と発行は ACMELet's Encrypt 等)で自動化するのが現在の標準です。

有効期間はこれから一気に短くなる(重要な変化)

公開Webサーバー証明書の最大有効期間は、CA/Browser Forum の決定(SC-081)で段階的に短縮されます。

時期 最大有効期間
〜2026-03-14 398日
2026-03-15〜 200日(現行)
2027-03-15〜 100日
2029-03-15〜 47日

つまり手作業での証明書更新は近い将来に破綻します。更新の自動化(ACME)は「便利」ではなく前提になりました。

押さえておきたい注意点

  • 証明書はチェーンで検証される(ルートCA → 中間CA → サーバー証明書)。中間証明書の設定漏れは定番の事故
  • 期限切れは「ある日突然、全ユーザーがエラー画面」になる。期限監視と自動更新をセットで
  • 失効の仕組み(CRL / OCSP)があるが即時性に限界があり、だからこそ有効期間の短縮が進んでいる

近い用語との違い

  • 公開鍵暗号 … 土台の技術。証明書は「鍵に身分を与える」層
  • X.509 … 証明書の標準形式(中身の構造)
  • 認証局 … 署名する主体

使いどころの全体像は デジタル証明書とは?どこで使われている?、更新運用は SSL証明書の更新リスクと自動化 で扱っています。