用語集 最終更新 2026.09.05

PII

PIIPersonally Identifiable Information の略で、個人を識別できる情報を指す言葉です。
氏名、住所、電話番号、メールアドレス、社員番号などが代表例です。

まず押さえたいポイント

どんな場面で使うか

  • 顧客情報や従業員情報を扱うシステム
  • 問い合わせ管理や営業管理
  • 生成AI へ入力してよい情報の境界を決めるとき
  • DLPマスキングの対象を考えるとき

どんなふうに理解するとよいか

PII は、その人が誰か分かってしまう情報 と考えると分かりやすいです。
単独では弱く見える情報でも、複数組み合わさると個人を特定できることがあります。

日本の「個人情報」とイコールではない

PII は主に英語圏で使われる言い方で、日本の法令が定める「個人情報」とは範囲の切り方が違います。同じつもりで使うと、社内規程と契約書で指すものがずれます。

  • PII は「その情報から個人を特定できるか」という観点で語られることが多い
  • 日本の個人情報保護法は、他の情報と容易に照合できるかどうかも含めて判断する
  • 海外のサービスやツールのドキュメントで PII と書かれていても、日本の要件を満たす保証にはならない

海外SaaSの説明に「PII は保存しません」とあっても、それが自社の要件を満たすかは別途確認が必要です。契約や規程では、どの情報を指すのかを列挙して合意しておくのが実務的です。

単体では特定できなくても、組み合わせると特定できる

現場でいちばん見落とされるのがここです。

単体では 組み合わせると
生年月日 生年月日 + 郵便番号 + 性別
所属部署 所属部署 + 役職 + 入社年
アクセスログのIPアドレス IPアドレス + 時刻 + 社内の割当表

「個人情報は入れていません」と言いながら、組み合わせれば誰か分かるデータを分析基盤に置いている、というのはよくある状態です。マスキングや匿名化を検討するときは、単項目ではなく組み合わせで考えてください。最終的な判断は、法務や専門家に確認するのが確実です。

押さえておきたい注意点

社内利用だからといって、PII をそのまま生成AIへ貼ってよいわけではありません。
特に、問い合わせ文、議事録、CSV、契約情報には PII が混ざりやすいので、匿名化や伏字化を前提にした方が安全です。

実務で見るポイント

  • 何を PII とみなすか社内で揃える
  • 外部サービスや生成AIにそのまま入れない
  • 必要なら伏字化や匿名化を先に行う
  • ログやバックアップにも含まれていないか確認する