用語集 最終更新 2026.09.12

CNAME

CNAME は、あるホスト名を別のホスト名へ転送する DNS レコードです。IP アドレスを直接書く Aレコード と違い、「この名前は、あちらの名前を見に行ってほしい」と指定します。

www.example.com.   IN   CNAME   example.hosting-provider.net.

外部サービスに独自ドメインをつなぐとき、先方が IP ではなくホスト名を指定してくるのは、先方が IP を自由に変えられるようにするためです。CNAME で向けておけば、先方が構成を変えても利用側は何もしなくて済みます。

いちばん重要な制約:他のレコードと同居できない

これを知らないと必ずつまずきます。RFC 1912 は次のように定めています。

A CNAME record is not allowed to coexist with any other data. (CNAME レコードは、他のいかなるデータとも共存できない)

つまり同じ名前に CNAME を書いたら、その名前には他のレコードを一切置けませんMX も TXT も A も同居できません。

ルートドメインに CNAME を書いてはいけない

example.com のようなドメインの頂点には、DNS の仕組み上 SOA と NS のレコードが必ず存在します。そこへ CNAME を足すと共存できないため、NS レコードごと無視されます。RFC 1912 は、その結果「そのドメインのホストがすべて無視される」と警告しています。ドメイン全体が引けなくなる、という壊れ方です。

RFC が示す解決策は単純で、頂点では CNAME ではなく Aレコードを使うことです。

では頂点を外部サービスへ向けたいときは

www なら CNAME で向けられますが、www なしのルートドメインを外部サービスへ向けたい、という要望はよくあります。手段は大きく2つです。

  • Aレコードで IP を直接指定する。先方が固定 IP を提示している場合のみ可能。IP が変わると自分で追随する必要があります
  • DNS 事業者の独自機能を使う。頂点でも別名を書けるようにした仕組みが各社にあり、ALIASANAME などの名前で提供されています。標準のレコード種別ではないので、事業者を移るときは同じ機能があるか確認が要ります

切り替えるときの注意

  • 向き先のホスト名を、末尾のドットまで含めて正確に。相対名と絶対名を取り違えると、意図しない名前に連結されます
  • 追跡が1段増える。CNAME の先をさらに引くため、応答がわずかに遅くなります。多段に重ねると効いてきます
  • TTL を先に短くしておく。切り替えの数日前に短くしておくと、戻すときの反応も速くなります

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