用語集 最終更新 2026.08.21

IdP

IdP は「Identity Provider(アイデンティティプロバイダー)」の略で、ユーザーが誰なのかを確認(認証)し、その結果をアプリやサービスへ渡す役割を持つ仕組みです。 SSO の構成では「ログインの中心になる側」で、実際のサービス名でいうと Microsoft Entra ID、Okta、Google Workspace などがこの役割を担います。

対になる言葉も一緒に覚えると理解が速いです。IdP から認証結果を受け取る側を、SAML では SP(Service Provider)、OpenID Connect では RP(Relying Party)と呼びます。「認証する側(IdP)⇔ 信頼して受け取る側(SP/RP)」という対の構図です。

どんな場面で使うか

  • 社内で複数の SaaS を使っていて、ログインを1箇所に寄せたいとき
  • 退職者のアカウント停止を「IdP で1回止めれば全部止まる」状態にしたいとき
  • MFA やログイン履歴を入口に集めて管理したいとき

どう理解するとよいか

アプリごとにパスワードを持つのではなく、「まず IdP で本人確認し、その結果を各サービスが信頼する」構図です。 このやり取りの通信方式が SAML や OpenID Connect で、アカウントの作成・停止を揃える仕組みが SCIM です。役割が3層に分かれていることを押さえると、SSO 関連の用語は一気に整理できます。

近い用語との違い

  • SSO … 「1回のログインで複数サービスに入れる」体験・仕組み全体の呼び名。IdP はその中心の役割
  • SAML / OpenID Connect … IdP とサービスの間で認証結果を渡すためのプロトコル
  • SCIM … 認証ではなく、アカウントの作成・更新・停止を同期する仕組み

押さえておきたい注意点

入口に認証が集まるということは、IdP が落ちると全サービスに入れなくなるということでもあります。 IdP 障害や設定ミスに備えて、IdP を経由しない緊急用アカウント(break-glass アカウント)を別に用意し、普段は封印しておくのが定石です。 また、全体の安全性が IdP 自体の守りに依存するため、IdP の管理者アカウントにこそ最初に MFA を固めます。

仕組み全体の設計は SSOとは?仕組み・メリット・運用とセキュリティの注意点 で詳しく扱っています。