用語集 最終更新 2026.08.03

復旧

復旧(リストア)は、バックアップやスナップショットを使って、データやシステムを実際に使える状態へ戻す作業です。バックアップの「出口側」にあたり、ここが成立して初めてバックアップに意味が生まれます。

まず押さえたいポイント

  • 保存ではなく戻す側。所要時間の目標が RTO
  • 手順が書かれているか、担当者以外でも実行できるかが問われる
  • 復旧はデータだけでは終わらない(設定・権限・DNS・証明書・連携先も要る)
  • やったことがない復旧は、できない復旧と考えるのが安全

近い用語との違い

バックアップが「取る」、復旧が「戻す」で対になります。似た語にロールバックがありますが、ロールバックは直前の変更を取り消して元に戻すこと、復旧は失われたデータや壊れた環境を保存済みの複製から作り直すことで、対象の広さが違います。

押さえておきたい注意点

本番へいきなり上書きするのは危険です。復旧データ自体が壊れていたり古かったりすると、生き残っていた分まで失います。可能なら別環境や確認用のDBへ一度戻し、中身を確認してから本番へ適用します。侵害時は侵入経路を塞ぐ前に戻すと再感染する点にも注意が必要です。

実務で見るポイント

「何を・どの順番で・どれくらいの時間で戻すか」を事前に決め、定期的にリハーサルします。復旧後の動作確認まで手順に含めるのが要点です。よくある失敗は バックアップはあるのに戻せないを防ぐには? にまとめています。

見落とされやすいのが復旧に必要な「データ以外」です。復元先のサーバー、接続情報や環境変数、DNS の向き先、TLS証明書、外部サービスのAPIキー——これらが揃わないと、データだけ戻ってもサービスは再開できません。手順書にはこれらの入手先まで書いておくと、担当者が不在でも動けます。