用語集 最終更新 2026.08.10

RTO

RTO は Recovery Time Objective の略で、障害発生から復旧までに許される時間の目標です。 「何時間止まってよいか」を数字で決めたものだと考えてください。

RPO とセットで決める

この2つは別のことを測っています。

何を決めるか 短くするために必要なもの
RTO どれだけ早く戻すか 復旧手順の整備、待機環境、自動化
RPO どこまでのデータを守るか バックアップの頻度、レプリケーション

たとえば「1日1回バックアップ、復旧作業は半日」なら RPO は最大24時間、RTO は12時間です。片方だけ短くしても意味がないので、必ず両方を並べて決めます。

目標ではなく実測で語る

いちばん多い失敗は、復旧したことがないのに RTO を宣言することです。「バックアップがあるから4時間で戻せます」と書いてあっても、実際にやると次の時間が乗ります。

  • 障害と判断して復旧を決断するまでの時間
  • 担当者を集める時間(夜間・休日なら特に)
  • データを転送・展開する時間(数百GBなら転送だけで数時間)
  • DNSやロードバランサの切り替えと反映待ち
  • 正常性を確認して「復旧した」と宣言するまでの時間

復旧訓練をして実測する以外に、正しい RTO を知る方法はありません。 やってみると当初の想定の2〜3倍かかるのが普通です。

短くしたいなら、お金か手間がかかる

RTO を短くする方法は限られています。待機系を常時動かす(費用がかかる)、手順を自動化する(作る手間がかかる)、判断基準を事前に決めておく(合意形成が要る)。

逆に言えば、費用をかけずに RTO だけ短く宣言することはできません。事業側と数字を握るときは、必ず対価をセットで示してください。

実務で見るポイント

  • 全システム一律ではなく、業務影響の大きい順に RTO を変える
  • 復旧手順書はその場にいない人が読んでも実行できる粒度で書く
  • 復旧に必要なのはデータだけではない。DNS・証明書・APIキー・設定も揃えておく