先に結論
EBS は、EC2 に取り付けて使う永続ストレージです。
AWS公式では、インスタンスにアタッチして使う durable な block-level storage device と説明されています。
初心者向けにいちばん大事なのは、EC2本体 と ディスク を同じものとして考えないことです。
| 項目 | ざっくりした役割 |
|---|---|
| EC2 | サーバー本体 |
| EBS | そのサーバーに付けるディスク |
| スナップショット | EBSのバックアップ元になる点-in-timeコピー |
つまりEBSは、EC2の中に最初から埋まっている謎の保存領域 ではなく、AWSで明示的に管理するディスクです。
この記事では、2026年4月23日時点で AWS公式の
What is Amazon Elastic Block Store?、Amazon EBS volumes、Amazon EBS snapshots、How Amazon EBS snapshots work、Create Amazon EBS snapshots、Amazon EC2 security groups for your EC2 instancesを確認しながら整理しています。
EBSとは何か
EBSは Amazon Elastic Block Store の略で、EC2に取り付けて使うブロックストレージです。
OSの起動ディスクにも、アプリ用の追加ディスクにも使えます。
物理サーバーの感覚でいえば、EC2が本体、EBSがそこへ付けるSSDやHDDに近いです。
そのため、EC2を理解するときに サーバー だけ見ていると足りません。ディスクをどう持つかまで見て初めて全体像になります。
AWS公式でも、EBSボリュームはインスタンスの実行ライフサイクルと独立して保持できると説明されています。
ここがかなり重要です。
なぜEC2と分けて考えるのか
初心者が混乱しやすいのは、EC2を起動したら、その中のデータも全部ひとまとまりで残る と考えてしまうことです。
実際には、少なくとも次を分けて見た方が分かりやすいです。
この切り分けができると、サーバーを入れ替えたがデータは残したい 容量だけ増やしたい 同じ中身の別ディスクを作りたい といった運用判断がしやすくなります。
EBSでまず覚える単語
ボリューム
EBSの実体は ボリューム です。
サイズ、タイプ、暗号化有無などを持つ1個のディスクとして扱います。
AWS公式でも、ボリュームはEC2へアタッチして使い、複数ボリュームを1台へ付けることもできると案内されています。
ボリュームタイプ
EBSには複数のボリュームタイプがあります。
AWS公式では、General Purpose SSD の gp3 gp2、Provisioned IOPS SSD の io1 io2、HDD系の st1 sc1 などが案内されています。
初心者向けには、まず次の見方で十分です。
いきなり全部覚えるより、まずgp3が基本候補 と押さえる方が実務では使いやすいです。
スナップショット
スナップショット は、EBSボリュームのある時点のコピーを取る仕組みです。
AWS公式では、point-in-time copy と説明されています。
しかも、スナップショットは毎回フルコピーを丸ごと重複保存するとは限りません。
AWS公式でも、最初はフル、その後は incremental snapshot として変更ブロック中心で保存されると説明されています。
EBSがうれしい理由
1. EC2を止めてもデータを持ちやすい
EBSは、EC2の停止や起動と切り分けて扱いやすいのが大きいです。
インスタンス本体の状態変化と、ディスク上のデータ保持を分けて考えられます。
2. サイズや性能を後から調整しやすい
AWS公式でも、現行世代のボリュームではサイズ拡張、IOPS変更、タイプ変更を動作中の本番ボリュームに対して行えると案内されています。
つまり、最初の見積もりが少しずれても、あとから調整しやすいです。
3. スナップショットから戻しやすい
EBSは、スナップショットを作っておくと、そこから新しいボリュームを復元できます。
障害対応、移行、検証環境複製の入口としてかなり便利です。
EBSで気をつけたいこと
1. EBSがあるから自動バックアップ済み、ではない
ここはかなり大事です。
AWS公式でも、EBS上のデータは自動ではバックアップされず、定期的にスナップショットを作る責任は利用者側にあると案内されています。
つまり、EBSを使っているだけでは安心できません。
バックアップ方針まで入れて初めて運用になります。
2. 同じAZに置く前提がある
AWS公式では、EBSボリュームとアタッチ先インスタンスは同じAvailability Zoneにある必要があります。
このため、AZをまたいでそのまま付け替える感覚では使えません。
別AZへ持っていきたいときは、スナップショットから作り直す、別構成で複製する、という発想が必要です。
3. インスタンス終了時の削除設定を見落としやすい
rootボリュームは、インスタンス終了時に一緒に削除される設定になっていることがあります。
このため、EC2を消しただけのつもりが、起動ディスクも一緒に消えた は普通に起こります。
逆に、不要なボリュームが残って課金だけ続くこともあります。
終了時に削除するのか、残すのかを最初から見ておく方が安全です。
4. 空き容量とAWS上のサイズは別で見る
AWSコンソールで 100 GiB のボリュームに見えても、OS側でファイルシステム拡張をしていなければ、アプリからは増えたように見えないことがあります。
AWS上のボリューム変更と、OS内の認識変更は別だと覚えておくと事故りにくいです。
どう理解するとよいか
初心者向けには、EBSを EC2の部品として付ける外付けに近いディスク と考えると分かりやすいです。
もちろん物理的な外付けディスクそのものではありませんが、サーバー本体 と 保存領域 を分けて考える感覚はかなり近いです。
この見方をすると、
という基本がつながりやすくなります。
よくある誤解
1. EBSはEC2の中に最初から固定で入っている
実際には、EBSはAWS上で管理される別のボリュームです。
EC2へアタッチして使うので、概念としては分けて見た方が分かりやすいです。
2. EBSがあるならバックアップは不要
違います。
AWS公式でも、自動バックアップされるわけではないので、スナップショット運用を考える必要があります。
3. サイズを増やしたらアプリからもすぐ増えて見える
AWS側でボリューム容量を広げても、OSやファイルシステム側の拡張が別で必要なことがあります。
クラウド側だけ見て終わりにしない方が安全です。
こんな順で覚えると入りやすい
EBSは、次の順で押さえると分かりやすいです。
- EC2とは?AWSの仮想サーバーでできることと押さえたい基本
- このEBS記事
- スナップショット の意味
- Availability Zone と配置制約
- CloudWatch で監視
この順で見ると、サーバー ディスク バックアップ 配置 監視 が自然につながります。
まとめ
EBS は、EC2で使うディスクをどう考えるかの基本です。
単なる保存先ではなく、ボリュームタイプ、永続化、削除設定、スナップショット、AZ制約まで含めて見たときに意味が出ます。
EC2を理解するときに、サーバー本体だけでなく ディスクをどう持つか まで分けて考えられると、AWSの運用判断がかなりしやすくなります。
参考リンク
- AWS Docs: What is Amazon Elastic Block Store?
- AWS Docs: Amazon EBS volumes
- AWS Docs: Amazon EBS snapshots
- AWS Docs: How Amazon EBS snapshots work
- AWS Docs: Create Amazon EBS snapshots
- AWS Docs: Amazon EC2 security groups for your EC2 instances