ネットワーク サーバー ソフトウェア 公開日 2026.07.07 更新日 2026.07.07

ドメインから情報は取れる?WHOIS・RDAP・DNSで分かることと調べ方

ドメインから情報は取れるのか、WHOISみたいに調べられるのかを整理します。結論として取れますが、大きく2系統あります。ひとつはWHOIS/RDAPで分かる「登録情報」(レジストラ、登録日・有効期限、ネームサーバー、ロック状態など)。もうひとつはDNSルックアップ(dig/nslookup)で分かる「設定されたレコード」(サーバーのIP、メールサーバー、SPF/DKIM/DMARCなど)。ただしGDPR以降、登録者の個人情報は原則非公開で、WHOISは2025年にRDAPへ移行しました。何が分かって何が分からないか、具体的な調べ方まで解説します。

先に要点

  • ドメインから情報は取れます。大きく2系統あります。①WHOIS/RDAPで分かる「登録情報」、②DNSルックアップ(dig/nslookupで分かる「設定されたレコード」です。
  • WHOIS/RDAPでは、レジストラ・登録日・有効期限・ネームサーバー・ロック状態(ステータス)などが分かります。ドメインの「戸籍」のような事務的な情報です。
  • ただしGDPR(2018年〜)以降、登録者の氏名・住所・メールなどの個人情報は原則非公開(redacted)。誰でも見られるのは事務情報までで、「持ち主が誰か」は基本見えません。
  • WHOISは2025年にRDAPへ移行しました(ICANNが2025年1月にWHOISをsunset、7月末に旧WHOIS公開サービスを廃止)。今後はRDAP(構造化JSON・HTTPSが標準です。
  • DNSルックアップは別系統で健在。dig example.com MX などでサーバーのIP・メールサーバー・SPF/DKIM/DMARCが分かり、調査やトラブル対処で役立ちます。

ドメイン名だけで、そのサイトの情報って調べられるんだっけ?WHOISみたいに ── 調べられます。ただし「何が分かるか」は2つの仕組みで違い、しかも近年のプライバシー保護でルールが大きく変わりました

この記事では、ドメインから分かる情報を①登録情報(WHOIS/RDAP)DNSレコード(dig/nslookup)に分けて整理し、何が見えて何が見えないか、具体的な調べ方までまとめます。

ドメインから分かることは2系統

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ざっくり、WHOIS/RDAPは「ドメインの戸籍・契約情報」DNSは「そのドメインが今どこを指しているかの設定」と考えると分かりやすいです。

① 登録情報:WHOIS / RDAP

WHOIS(およびその後継 RDAP)では、ドメインの登録に関する事務情報が分かります。

分かること

レジストラ(登録業者)/登録日・更新日・有効期限/ネームサーバー/ドメインの状態(ロックの有無など)。取得済みか・いつ切れるかも分かる。

分からないこと

登録者の氏名・住所・電話・メールなどの個人情報。GDPR以降は原則公開(redacted)で、「◯◯ Redacted for Privacy」等と表示される。

かつてWHOISは登録者の連絡先まで丸見えでしたが、2018年のGDPR(EUの個人情報保護法)を機に、個人の登録者情報は伏せられるのが標準になりました。今は「誰の持ち物か」を公開情報から特定するのは基本的にできません。

WHOISからRDAPへ(2025年の移行)

大きな変化として、WHOIS自体が新しい仕組み RDAP に置き換わりました。ICANN(ドメインを統括する組織)は、2025年1月にgTLD(.comなど)のWHOISをsunset(廃止方針)とし、2025年7月末に旧来の公開WHOISサービス(ポート43)を廃止する流れを示しました。

RDAPで何が変わる?

  • 構造化されたJSONで返るため、機械(プログラム)で扱いやすい。
  • HTTPSで暗号化され、標準化された安全なアクセスができる。
  • アクセス制御(段階的な開示)に対応。正当な理由がある相手にだけ追加情報を出す設計。

利用者から見ると「WHOISで見ていた情報を、これからはRDAPで見る」という移行です。公開される範囲(個人情報は非公開)自体は変わりません

DNSレコード:dig / nslookup で分かること

もう一つの系統がDNSルックアップです。DNS は、ドメインを実際のサーバーやメール設定に結びつける仕組みで、そこに設定されたレコードdignslookup で引けます。

レコード分かること
A / AAAAドメインが指すサーバーのIPアドレス(どこにホスティングされているか)
MXメールサーバー(どこでメールを受けているか)
NSネームサーバーDNSをどこで管理しているか)
TXTSPF/DKIM/DMARC(メール認証)や所有権確認用の文字列
CNAME別ドメインへの別名(エイリアス)
SOAそのゾーンの管理情報(管理者・更新間隔など)

DNS公開されている設定なので、個人情報のような制限はありません。MXやTXTを見ればメールの受け先や認証設定が分かり、メール到達性のトラブル調査などで役立ちます。詳しくはメールのDNS基本(MX/SPF/DKIM/DMARC)も参照してください。

具体的な調べ方

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実務での使いどころ

取得・期限の確認

欲しいドメインが取得済みか・いつ期限切れか、更新忘れの確認に。

移管・移転の前確認

ロック状態やネームサーバーを確認して、[ドメイン移管](/articles/domain-transfer-common-mistakes-checklist)や[サーバー移転](/articles/move-existing-domain-to-another-server)の準備に使う。

メールのトラブル調査

MX/SPF/DKIM/DMARCを確認し、メールが届かない・迷惑メール判定の原因調査に。

不審なドメインの確認

怪しいメールのドメインの登録の新しさやネームサーバーを見て、判断材料の一つにする。

注意点

個人情報は基本見えない

GDPR以降、登録者の個人情報は非公開が原則。「WHOISで持ち主を特定」は今はできないと考える。

取得した情報の扱い

調べた情報を迷惑行為や悪用に使わない。特にメールアドレス等が見えても、無断の営業送信などはNG。

反映の遅延

DNSの変更は反映に時間差がある。見えている情報が最新とは限らない点に注意。

大量問い合わせの制限

WHOIS/RDAPやDNSツールにはレート制限があることが多い。機械的な大量取得は避ける。

ドメイン情報の取得に関するよくある質問

WHOISで持ち主の名前や住所は分かりますか?

基本的に分かりません。2018年のGDPR以降、登録者の個人情報は原則非公開(redacted)になりました。表示されるのはレジストラや有効期限などの事務情報までです。個人の特定が必要な場合は、正当な理由を示して正規のルートで請求します。

WHOISはもう使えないのですか?

従来のWHOISは2025年にRDAPへ移行しました(ICANNが2025年1月にsunset、7月末に旧公開サービスを廃止)。今後はRDAP(構造化JSON・HTTPS)で同様の情報を確認します。見られる範囲は基本的に変わりません。

ドメインが指すサーバーのIPを知るには?

DNSのAレコードを見ます。dig example.com Anslookup example.com、あるいはオンラインのDNSルックアップツールで確認できます。IPは公開設定なので、個人情報のような制限はありません。

メールがどこで受信されているか調べられますか?

MXレコードで分かります。dig example.com MX で、そのドメインのメールを受けているサーバーが確認できます。あわせてTXT(SPF/DKIM/DMARC)を見ると、メール認証の設定状況も分かります。

コマンドがなくても調べられますか?

調べられます。ICANNのRDAPルックアップや各レジストラの検索、オンラインのWHOIS/DNSツールを使えば、コマンドを使わずブラウザだけで登録情報やDNSレコードを確認できます。

まとめ

ドメインからは情報を取れますが、仕組みは2系統です。WHOIS/RDAPではレジストラ・登録日・有効期限・ネームサーバー・ロック状態などの事務情報が、DNSルックアップ(dig/nslookup)ではサーバーのIP・メールサーバー・SPF/DKIM/DMARCなどの設定が分かります。ただしGDPR以降、登録者の個人情報は原則非公開で、WHOISは2025年にRDAPへ移行しました。「持ち主が誰か」は公開情報からは基本分からない一方、取得状況・期限・DNS設定は今も調べられ、移管準備やメールのトラブル調査で役立ちます。

参考リンク

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